出会い口説きALLOK

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エッチ付きも可な女性専用の便利屋

女性専用の便利屋を買って、もとい体験してほしいという。
「最近、女性向けのエッチサービスが増えてるんですよ。それもただヤルだけの出張ホストじゃなくて、彼氏代行をかねた便利屋タイプが。それ、試してみましょう。もちろんエッチ付きで」私に異存はない。が、前回の取材をとおしてわかったのだが、問題は男性の質だ。いくら取材とはいえ、会ってビックリ、ハゲ・デブ・メガネのおじさんに、わざわざお金を払ってエッチするほど、私や物好きじゃないぞ。
探してみると、対象となる業者
は2社あった。内外タイムスに携
帯番号で三行広告を出していたM
と、レディマガに囲み広告を継続
的に出しているGだ。まず、『女性専用。何でもOK。男性多数」の内外タイムスの方から問い合わせてみる。
「広告見たんですけど、これって女性向けの便利屋ってことですか」「はい…」
「何してくれるんですか」
「なにって、え-と、なんでもやりますよ」「値段はいくら」
「え-と、5千円かな。いや、高かったらいくらでも相談に乗りますよ」
電話に出たのは30とおぼしき男性だ。おどおどしたしゃべりと、説明の手慣れてないことからみて、間違いなく素人だろう。
「男性多数って書いてありましたけど、ジャニーズ系の子を紹介してもらいたいんでよ。大丈夫で
すよね」
「ジャニーズ、ですかぁ。…あの、探して来ます」
もう、疑う余地はない。三行広告は、この男の個人広告だったのだろう。依頼が入れば自分が行くつもりだったのに、私がジャニーズ系と強く言ったもんだから我が身を振り返ったのか。でも確かこの男、探すって言ったよね。
「え、探すって今からですか。できれば明日お願いしたいんですけど。それにもし万一私が気に入らなかったら、チェンジしたいし」
「…はい…」
頼りにならないヤシだ。けど、探すというなら、やってもらおうじゃないの。翌日の午前中にもう一度電話をかけてくれという男の言葉に取りあえ雨可うなずき、受話器を置いた。次の日、男に言われたとおり午前に電話。ようやくつながる。が、相手はウンともスンとも言わない。
「もしもし、昨日電話した者なんですけど」
「…ブチッ。ツーッー」
あれ、切れてしまったよ。再度かけ直すが、結果は同じ。どういうことだ。あ、もしかしたら電車に乗っているとか電話で話せない状況なのかも知れないな。時間を置き、何度かかけてみるも今度は留守電。つながったのは、やっと夕方6時になってからだ。
「もしもし、見つかりましたか」
「あの、まだなんです。もうちょっと待ってくれませんか?絶対見つけますから」
こりゃ、期待できそうもないな。
「ええと、男の子は何人在籍していらっしゃるんでしたつけ」
「在籍っていうか、登録制になっていて…。数はすぐには・・・」はいはい、もうウソなんかつかなくてもいい。わかりましたよ。あなたしかいないんでしよ。そう言って、この彼を呼び出そうと思ったのだが、こんなやり取りをした後じゃ、お互いに気持ちいいセックスなどできそうもない。最初から「僕が相手なんですけどいいですか」と言ってくれれば何の問題もなかったものを。まったく無駄に時間を使ってしまったじゃないか。
よし、こうなればGにかけるぞ。
「女性専用☆便利屋くん・話し相手、SEX、何でもします。」
可愛い男の子のイラストなんかも入り、いやがおうでも期待は高まる。エッチの方も期待できそうな感じがするのは、気のせいか。とにかく電話を入れてみよう。
「何でもしますって言っても、どんなことができるんですか」
「ありがとうございます。犬の散歩、草むしりからご希望を言っていただければどんなことでもやらせていただきます」
こちらの便利屋は、システム色が強そうだ。料金はデートコースが3時間で2万円らしい。エッチもできるんですかと、小さな声で聞くと司ええ、大丈夫ですよ」と力強く答えてくださる。
「うちはそれぞれのエキスパートをそろえてますから、間違いなくお好みの男性と会えますよ」
身長から体重、顔かたち。なんなら、おちんちんの大きさまで指定できますよ、なんて言う。さすがにそこまでこだわりはないが、私の好みはキンキキッズの堂本王子様光一クンだ。
「ジャニーズ系ですね。わかりました。うちは多数登録してますから、必ず好みの男性をご用意できると思いますよ」
「でも、TOKIOの城島クンみたいのは本来ジャニーズ系とは言わないのょ。そんな子が来たら容赦なくチェンジしちゃうけど。」
「結構ですよ。でも大丈夫でしょう。かなりお勧めの子がひとりいるんで、彼からお客様に直接電話を入れさせますよ」
携帯番号を教えるのは少しためらわれたものの、相手の自信満々トークに押された私。あっけなく番号を教えてしまった。と、その1時間後、ルカと名乗る男性から連絡が入った。「あなたはどんなタイプ?えっ、ジャニーズ系って言われるの。ほんとぉ!」
ジャニーズと言われて郷い上がる単純な私であった。そのルカくんは、私がお台場に行ってみたいと言うと、「じゃ車を出しますね」とさりげなくいう。そして「デート以外に何か希望されることはありますか」と単刀直入に聞いてきた。
もちろんエッチはしとかないとな。けど、おいそれと女の方から、お台場行ったらその後はセックスかなぁなんて言えないよ。それに、めちや嫌いなタイプだったら手を触るのも御免だし…。しばし沈黙。「じゃあ、例えばどんな服装で来てほしいとか、ありますか」「ホストみたいなスーツはイヤかな。ジーパンにシャシとか、ごく普通の格好がいいです」
この辺の気配りはさすがプロフェッショナル。これでルカくんが好みのタイプだったら言うことないんだけどな。
翌日の夕方6時。新宿で電車を降りると、バッグの中で携帯が鳴った。彼だ。
「もしもし、こちらはもう到着してますけど」
待ち合わせは駅西口の京王デパート前。すでに5分過ぎているので慌ててデパートの玄関に向かう。と、まん前にピカピカ光る白のトヨタ車が止まっていた。どんな相手なのか、顔はわからない。
「どうも、市村です」私が車に乗り込むと、すぐさま発進だ。僕でいいですかとか、そんなことは聞かずまっすぐ前を見ながらハンドルを握る彼。横顔をジッと見つめる私。あらら、悪くないじゃないの。TOKIOの松岡クンをちょっとだけ崩した感じだ。大好きな光一クンに及ばないまでも、充分ジャニーズでやっていけそうな容姿である。なかなか上玉だ。
「今日はよろしくね。えっとお金っていつ渡せばいいのかな。今、それともデートが終わった後?」プロの男を買うのは今回がはじめての私。焦っていきなりそんなことを言ってしまう。
「いや、別にいつでもいいですよ。っていうか俺、お金がどうとかあんまこだわってないし」
白い歯を見せ、爽やかな笑顔を見せるルカくんであった。なんでも彼は大学院に在籍している学生で、便利屋はアルバイトのひとつらしい。儲かるの、と聞いたら「全然」と、またまた爽やかな笑顔で答える。おまけにスポーックラブでもバイトしているとかで、なかなかのスポーツマンのようだ。しかも言葉の端々には育ちの良さがにじみ出す。私ってば、完全に一目惚れ状態かも。
「ねえ、便利屋ってどんな仕事が多いの」
「映画を観に行ってくれとかカップル喫茶にいきたいとか。あとはエッチしたいとかね、いろいろ」
依頼者はオバさんが多いのかと思ったら、そうでもないらしい。レディマガを読んでるのは意外と若い女性が多いから、テレクラに電話する代わりに頼んでるのかも。それにしてもこのルカくん、エスコートが本当にうまい。車を走らせながらも「右手に見えるのが東京FMでございます」などと、ガイド役も務め、私をまったく飽きさせない。お台場までの約1時間の道のりは、まさにあっという間。一瞬たりとも退屈することがなかった。お台場に着くと、テレビで散々紹介されている大型観覧車が目に飛び込んできた。赤・青・ピンクの電飾が施され、ムード満点だ。その先には、見たいと思っていた自由の女神像がある。
「車から降りて近くで見たいでしよ」と聞く彼に、大きく領く私。駐車場から自由の女神までは歩いて10分ほど。途中で観覧車の前を通りかかると、なんと2時間待ちの長蛇の列だ。本当は乗ってみたかったけど、彼といられる時間は3時間の制約つき。仕方ないので、真っすぐ女神像まで向かうことにする。
「2人がけのベンチはカップルが占領してるよ。ああ、イチャイチャしちゃって。どうする。俺たちもイチャついとく」
今やお台場は、デートコースの超メッカ。右を向いても左を向いてもいやになるほどカップルばかり。おいおい、見ているこちらが恥ずかしくなるぞ。とりあえず、その中の1組に声をかけて、女神の前で記念写真をパチリ。きっと私たちも傍から見れば、ごく普通の彼氏と彼女に映るんだろうな。でも、なんか照れくさいんだよね。そんな私の気持ちを察したように、彼が言う。
「せっかくだから手をつなご」
私の手をサッと引き寄せ、ギュッと握り締める。悪い気はしない。
「今日はなにかイヤなことがあったから僕を呼んだんじゃないの。違う?」
失恋の痛手とか仕事のストレスを癒す目的で便利屋を使う女性が多いのかなあ。ま、私の場合、別に男に振られたとかわけじゃなくて、単にジャニーズ系の子と遊びたかっただけなんだけど、そうも言えないか。
「えっ、うん。要するに別離ってヤシを経験してしまいまして…」
いつもの私なら、広告を見てどんなのか試してみたかったんだと軽く言えるはずなのに、なぜかルカくんには「男を金で買う淫乱女」と、思われたくなかったのさ。