出会い口説きALLOK

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援助交際女には褒めちぎりと説教どちらが効果的か

週1ペースでテレクラを利用するほど電話ナンパにハマッている割には、いかんせんゲット率がイマイチな俺。即アポ即マンに持ち込める女と言えば、援助交際希望のヤツらばかり。我ながら情けないとは思うものの、個室で丸1日粘ったあげく誰にも相手にされなかったとなると、こりゃもうヤケだとばかりについつい援交女に手を出してしまうのだ。ただ、常日頃からお世話になっている身としては大きなことを言えないのかもしれないが、実のところかなり腹を立てている。人の足元を見て2万3万と平気でフシかけてくる点が気にくわない。ま、相手が可愛いければまだいいのだが、やって来るのは大抵とんでもないルックスの女なのだから困ったものだ。さらに腹が立つのは、肝心のセックスの方でも、ほぼマグロ状態の有様であること。コトが終わった後に、横柄極まりない態度でタバコでも吹かされた日には、怒りを通りこして呆れ返ってしまうくらいだ。しかし、冷静になって考えてみれば、この怒りは単に俺の貧乏な経済事情が反映されているに過ぎない。要は、金もないのに2万3万と払ってしまうからアレコレと難癖をつけたくなるだけのことであって、極端な話、もしも彼女らがダダでヤラせてくれたとしたら何の文句もないワヶである。
援交女をオドしたり乗り逃げしたりするヤクザな男のエピソードがよく紹介されているが、あいにく俺にそこまでのリスクを背おう度胸はない。一般人の俺でも満足できる援交の方法は何かないものだろうか。結果、導き出された答えは一つ。値切るしかない
援交女を値切るにあたり、まず決めておかなければならないのは、どの程度の金額にマケさせるかということだ。不況不況と冷えきっているこのご時世、彼女らも多少のダンピングにはスンナリと応じてくるとは思うが、そんなレベルの交渉では意味がない。2万が1万5千になったところで、そう簡単に払えるわけじゃないのだ。俺の懐が痛まない程度の、日常的にはありえない援助額ながらも、どうにか説得することができそうな金額。思考の末、俺は「ジャスト5千円」を妥当な線と見た。
平日の昼の3時、俺は意気揚々と渋谷駅前のテレクラに入った。何といっても渋谷は軽薄女のメッカ。狭い個室に入り、テレビのワイドショーを眺めながらじっとコールを待つこと1時間半、ようやくプルルッと電話が鳴った。
「もしもし」「はじめまして。年いくつ?」
「あ、25才です」
マュミと名乗る女。
「私、ちょっとポッチャリ目なんですよ。そういう女の子って嫌いですか」
「いや、俺、容姿とか気にしないから」
「でも、会って気に入らなかったら、帰っちゃったりする人もいるじゃないですか」
「そんなことするワケないじゃん」
こっちのプロフィールも聞かずに、いきなり会う展開に持ち込もうとする話の進め具合からして、もしやと思っていると、案の定こう切り出してきた。
「実は私、援助なんですよ。大丈夫ですか」
「ああ、全然OKだよ。いくら?」
「最低でも1万5千円くらいは欲しいかな」
あらかじめ太めの容姿を告白しているだけあって、希望金額はそれほど高くない。普段ならば迷わず飛び付いているところだが、今日の目的はあくまでも値切ること。二つ返事で会うわけにはいかない。「ちょっと高すぎるかなあ」
「え?」「5千円でどう?」「他の人を探すね。バイバイ」
交渉の余地もなくアッサリ断られてしまった。なんだよ、デブのくせに。5千円だって御の字じゃねえか。ところがこのマユミ、他の部屋の男にも断られ続けたのか、20分ほど経って再び俺とつながってしまう。
「アレッ?ひょっとしてさっきの人?」
「うん。そう。なかなか相手が見つからないんでしよ。それなら俺と5千円でする方が手っ取り早いんじゃない」「イヤ」
2度目の交渉もいとも簡単に決裂。援交にこぎつけることすらままならない女にとっても、5千円というのは相当キビシイ金額なのだろうか。確かに、電話の時点ではいくら
でも男を選ぶことが可能なのだから、5千円しか出さない男の提案をわざわざ飲む必要はないのだろうが。とはいえ、二枚目を気取ってなし崩し的に、というのは難しい。ジャニーズ系の顔でもあれば話は別だが、俺のルックスは晶眉目に見てもせいぜい中の下といったところ。マトモな口説き方でオトせるとも思えない。ならば、どうするか。たとえば、相手の容姿を褒めてみるというのはどうだろう。ある意味、正攻法ではあるものの、女が赤面するくらいの褒め言葉を連発すれば、浮き足立って正常な思考能力が損なわれるのでは。
翌日の夕方6時、俺は、池袋東口のテレクラAに入った。と、さっそく1本目のコール。相手はタカコという女だ。パチンコで金をスッてしまったらしく、3万以下では応じられないなどと年齢を顧みないゼイタクなことを口走る。
「3万ね。いいよ」「じゃあ、携帯の番号教えてちょうだい」
「え?どうして」「だって、怖いオニーさんだったりしたら困るじゃない。私、どんな人か確かめてから会うことにしているの」どうやらこの女、かなり援交慣れしているようだ。俺は携帯の番号と服装を告げ、待ちあわせ場所である池袋東口駅前のパルコに向
かった。20分後、パルコの出入り口付近でタバコを吸いながらボーッと立っていると、花柄のワンピースを着た女に「中山さんですか?」と声をかけられた。ウルトラマン
連想させる能面のような顔立ち、痩せぎすの体。実に褒めにくい容貌だ。「じゃあ、いきましょうか」池袋の雑踏を縫うようにして歩くタカコに、俺はありったけの言葉を使って褒めまくってみた。
藤原紀香に似てるってよく言われない?」「全然」
「とても20代には見えないなあ。19才で十分通用するよ」
「そう?」「本当にキレイだね。もしかして女優さんとか」
「そんなことあるワケないでしよ」
タカコは満更でもない素振りを見せながらも、こちらのペースには乗ってこない。長年の援交経験によって培われた警戒心の強さは、おだてくらいで解かれることはないようだ。どうにも攻め手が見当たらないまま、ラブホテル街に到着。仕方なく俺はストレートに交渉を開始することにした。
「あの、実は俺、5千円しか出せないんだけど」「ハ?」「ね、5千円」
「フザケないでよ!」突然、金切り声をあげたタカコはとりつくしまもなく1人で勝手にスタスタと駅の方へ歩き出してしまった。

渋谷のテレクラで懲りもせずに援交コールを待ち続けていた俺は、2時間後の夜8時、ようやく希望額3万円というサヤカをゲットすることができた。指定された東急プラザ前に急いで行ってみると、立っていたのは目のパッチリとしたスレンダーなスタイルの女の子。なかなか可愛い顔立ちは、テレクラ女の中ではレベルの高い部類に入るだろう。 「じゃ、行こうか」 「え、ちょっとメシでも食わない?」 会ったそばからホテルに直行しようとするサヤカを引き止める。前回のタカコと同じ失敗を繰り返さないためにも、ここは喫茶店かどこかでジックリ話し込まねばなるまい。

「でもあんまり時間ないし」「じゃあ、30分間お茶して5千円ってのはどう?実は俺、あんまセックスとかにこだわってないん だ。女の子と一緒にヒマを潰せればいいんだよね」 我ながらよく出来た言い訳だと思う。要するに5千円をエサに時間を稼いで口説きオトし、タダ マンを狙おうという計画だ。喫茶店で話すだけで5千円ならば、彼女にとっても決して悪い条件では ないだろう。「まあ、それでもいいですけど」 3万円に未練が残るのかサヤカは渋々といった様子だが5千円を握らせればすんなり喫茶店に付いてきた。と、ここで俺の中にある考えが閃く。この女を説教してやったらどうだろう。援交女の中には、自分の行いに深い罪悪感を抱いている者も多いと聞く。そこを突けば「私のことを心配してくれる良い人」「この人とだったらお金抜きでもいいかな」という短絡的な思考の流れが生まれるのでは。

「サヤカちゃん、援助交際なんかしていると自分のこと嫌いになっちゃうよ」

「まあ、悪いことだとは思ってい るんだけどね」

「だったらやめなよ。危ない目に だって合うかもしれないし」

俺のクサイ説教を真剣なまなざしで聞き入っているサヤカ。調子に乗って聞きかじったようなエンコー罪悪論を繰り返す俺。すると彼女何やら目付きが変わってきた。まるで恋人を見つめるようなポーッとした表情だ。これはひょっとしてうまくハマッてくれたんじゃ…この後、突然「歌が歌いたい」と言い出したサヤカをエスコート してカラオケボックスヘ。密室にさえ入ればコッチのものとばかりに強引に唇を奪いにかかると、彼女はさしたる抵抗もせずに舌を絡めてきた。退室時間を告げるインターホン が鳴るまで、胸を触ったり太股を撫でたりと好き放題やった後、俺 は当然のごとくサヤカをホテルに 誘う。「ごめんなさい、今日は友達と約 束があるの」「え!それはないだろ」

気分は完全に朝までコースだっ ただけに、必死に食い下がってはみるのの、サヤカは頑として譲らない。本当に友達との約束があるのか。それともボックスから出た途端、我に返ったのか。ともかく俺は、小走りに駅へと駆けていく彼女の後ろ姿を見守るしかなかった。