出会い口説きALLOK

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ねぶた祭りがあろうとなかろうと青森の女性は乱痴気騒ぎ

8月2日、ねぷた祭り初日。昼過ぎに青森に到着した私は、市内をぶらつきながらまず
は駅前で配られたパンフレットに目を通してみた。ねぶた祭りとは、御輿に担がれたねぶた(軍記物語などの登場人物の形をした大型の提灯のようなもの)と、その周りでピョンピョン跳ねるハネトと呼ばれる男女の集団が、何組も連なって市内を練り歩くという内容らしい。所用時間はおよそ3時間。これが都合6日間に渡って繰り広げられる。
いつ無礼識に突入するのかまではさすがにどこを読んでも書かれていないが、練り歩き
ながらというわけにはいかないことを思えば、おそらくや毎夜パレードが終わってからがその時間帯だろう。徐々にムードが高まる中、夕方になって行列がスタートした。交通規制された車道を大きなねぶたが動き出す。観光客にまぎれて歩道をうろちょろ歩き回ってみたところ、さすがに市民全員が隊列に参加しているわけではなく、会社帰りのOLやコギャル風情の集団、若いカップルなど、見る側に回っている者も多いようだ。
宴の時間まで待つのももったいない。とりあえずは1人きりでぶらぶらしている女性に
声をかけて、気分の高揚しているところをいただいてしまうのもよかろうと、私は祭りそつちのけで歩道ばかりを見て歩いた。腕を組むカップル、特設観覧席に座ってはしゃぐ観光客らしき女性グループ、屋台でかき氷を売る浴衣娘。色っぽいコも多く目の保
養にはいい。が、当然と言えば当然なのか1人きりというのがどこにもおらず、途方に暮れてしまう。人混みに操まれるうちに、夜の9時、初日の運行終了のアナウンスが聞こえてきた。観光客はぞろぞろと場を後にし、浴衣姿のハネトたちも連れ添いながら三々五々散ってゆく。さあ、これからだ。彼ら彼女らは、いったいどこで乱れるつもりなのか。私は注意深く観察した。ところがどういうわけか、彼女らの進む方向に統一性はなく、ある者は自転車を2人乗りして市外へ続く夜道へ、ある者はグループで連れだって駅の方へと消えていく。何か事が起こりそうな感じではない。夜ともなると、夕方の喧騒が嘘のように辺りは静まり返り、観光客はおろかハネトの姿もほとんど見えなくなった。商店も軒並み閉店し、路上にいるのはギターを鳴らしてゆずをうたう若者と、自転車旅行中の小汚い学生のみ。
おかしい。今日は年に1度の祭りだというのに、この静まりようはなんだ。ラブホテル
に行列ができているわけでもなければ、かといって屋外でまぐわうような猛者がいるわけでもない。いったいあの若者どもはどこへ行ったのだ。ハメをはずして乱れまくるハネトたち。そんな理想の光景に出会えない私は、夜の駅前通りを行くあてもなく歩き続けた。目的は、カラオケや居酒屋から出てくるであろう女性をナンパすることである。別にナンパだっていいのだ。乱れる、とは要するにナンパにだって簡単に付いてくるとい意味でもあるのだから。ぶつぶつと独り言のようにつぶやく私の目の前に、1人の女の子が現れたのは22時を少し回ったころだった。居酒屋の階段から下りてきた彼女は幼い顔立ち。白のTシャツにミニスカートというラフなファッションからして、ねぶたの参加者ではなさそみだ。かといって観光客のようでもない。こんな小娘がいったいこの時間に何をしているのか。
「ねえねえ、旅行中なんだけど一緒に飲まない?」
声をかけると、キョトンとした表情で彼女は立ち止まった。
「私、飲めんもん」
「でも、今、出てきたじゃない」
「ああ、働いとった」
どうも居酒屋の従業員らしく、仕事が終わったばかりなのだそうだ。
「ねぶたは参加しないの?」
「ああ、ハネてもつまらんし一」つまらん?つまらん?こんな非県民のような発言が許されていいものか。青森の人間がねぶたに対してシラけているなんて、私の思い込みをずいぶん裏切ってくれるではないか。とにかく立ち話もどうかと、そのまま私は彼女の手を取り、港近くに建つ神社の境内へと連れて行った。酒が飲めないならば、別の方法で気を迷わせねばならない。祭りの夜に神社、月もきれい気分を高揚させるには悪くないだろう。養銭箱の前に並んで腰かける2人。早口の津軽弁に手こずりながらもとりとめのない話題に私はついていった。機を見て、彼女の小さな白い手を強く握ってみる。
「何しよる」とは言うものの、強い抵抗はない。
ラッセーラー、ラッセーラーふと、遠くから鈴の音と共に威勢のいいかけ声が聞こえてきた。まだ、騒ぎ足りない連中がいるらしい。
「あ、ハネト」小さな声でつぶやき、音の鳴る方を見やる彼女。やはり青森の子、一緒に跳ねたかったんだろう。こんな時間になっても一向に帰ろうとしないのは、いくらシラけたポーズを取っているとはいえ、市民最大のイベントに参加できなかったことからくる寂しさ故ではなかろうか。ならばこれから盛り上がるのも悪くないんじゃないのかな。と、ここまでは実にいい展開だった。月灯りの下、夜の神社でコトを行うという生涯初の試みはすぐそこまで来ていたのである。しかし……。
「わ(我)は帰る」
「湯え?」
「帰る」
あんまり遅くなると親が心配するからと、こんな時間になってから急にいらぬことを考
え始めた彼女は、いったん言い出すと聞く耳を持たなかった。翌日、午後から外に繰り出してみたが、日中は市民にとって単なる平日の1日でしかないらしく、駅前の通りにも買い物客の姿がまばらに見えるだけ。浮き足立った様子はどこにもない。私は昨晩の出来事を思い起こした。祭り終了後、ハネトたちは本当に真っ直ぐ家に帰ったのだろうか。あれだけ跳ねまわって気分の高揚した人間に、家に戻って風呂に入ってテレビを見て眠りにつくなんて芸当ができるとはとても考えにくい。ひょっとすると、どこかに集まって飲めや歌えや交われやの宴を行っていたのではあるまいか。ただ、仲間でない私にはそれがわからなかっただけだったのでは。観光客としてでは限界がある。そう判断した私は、自らがハネトとなることによって宴への参加を許されるという形を採ることにした。無礼講とは、あくまで誰の内部で許される無礼であることを思えば、賢明な作戦だと言えよう。幸いにも市内いたるところで衣装が貸し出されているため、ハネトには簡単になれる。問題は、どうやって仲間内に入れてもらうかだけだ。祭りとはいえ、さすがに見知らぬ者をいきなり仲間として迎え入れるグループはそうそうないだろう。
そこで私は、日中のうちに一緒に跳ねる女性を探しておくことにした。2人一緒で跳ね
ればグループ内へもすんなり溶け込めるだろうし、最悪でも、そのコとよろしくやっちゃう展開には持ち込める。まずは市内のテレクラに足を運んでみた。日本全国、1人身で寂しい女性を捕まえるには最も手っとり早い手段だ。ところが、行ってみるとすでに満室。今日はそんなにおいしいのかと店員に聞くと、ねぶたの期間は昼間にコールが多く、祭りが始まる夕方からは激減するという。なるほど、傾向を熟知した男どもが押し寄せた結果の満室というわけだ。幸い数十分後に入店できた私の取ったコールは主婦からのもの。一緒に跳ねようと提案すると、跳ねたくはないが会うのは構わないと言ってきた。別に援助目的というわけでもないらしい。過去に経験したことのない早めの展開に戸惑いながらも、主婦の待つ市役所へ向かうと汗をぬぐいながら彼女は待っていた。こんなに簡単なら満室にもなるはずだ。
「一緒に跳ねよう」と誘ってみるとテレクラでうまくいくのもうれしいが、ねぶたとは関係なく会えてしまうのでは主旨と異なってくる。どうせ彼女らは今日に限らず遊んでいるのだろうから。そこで次は路上で声をかけることにした。単なるナンバでは付いてこないような堅物でも、おらが村の祭りへの参加を旅行客に懇願されれば断りにくかろう。さっそく手当たり次第に士屋とかけてみたところ、コンビニで女性誌を立ち読みしていた、白い順子に白のノースリーブというお嬢様スタイルの女性が食いついてきた。
「私、友達にも跳ねようって誘われてるんですよ-」
「あ、そうなの」
「でも、今日、弘前に帰ろうと思って」
親の反対を押し切って青森で一人暮らしをしている彼女はフリーター。今日の夕方、弘前の実家に戻るところなのだという。夕方6時の電車に乗るから、祭りには参加できない。説明を受け、いったんはあきらめかけたのであったが、せっかくのお嬢様を手放すのもなんとなくもったいなく、道すがら2人で世間話を交わすことになった。電車の時間にはまだ早く、彼女も時間を持て余していたようだ。
「ああ、暑いですね」
虚弱気味なのか、先ほどから帽子を目深にかぶったまま、暑い暑いを連発する彼女。この夏は例年に比べてもずいぶん気温が高いらしい。これは何かのアピールかと「クーラーあるから部屋に来る?」と軽く誘ってみたところ、なんと彼女は「それがいい」とあっさり承諾するではないか。なんだこの子、意味わかってんのかな。ビジネスホテルのクーラーに顔を近づけて火照りを抑える彼女は、ふうふう息を発している。
「こっちおいでよ」
いつまでもクーラーの前から離れない彼女をベッドの上に引きずり込み、おもむろに抱
き寄せる。「ここでするの?」
さすが大人、よくわかってらっしやる。しますよしますよ、ここでしますよ。こうなり
や、祭りもクソもないでしょう。狭いシングルベッドでの一戦を終えた後、実際のところハネトと仲良くなるにはどうすればいいのかと訪ねると、「一緒に跳ねれば仲良くなれるよ」との答えが返ってきた。見知らぬ者であっても隣で跳ねるうちに親しくなるというのが彼女の経験則だそうだ。はたしてそんなに簡単なことなのか疑問ではあるが、現地住人の言葉に嘘はないはずだ。