出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いやナンパに特化したブログです。

出会い系サクラで騙したおっさん生きててくれてありがとう

都内に事務所を構える出会い系サイト業者でサクラをしている。架空の女を装って男どもをたぶらかすバイトだ。全国各地の男をダマすため、サクラバイトは各地のいろんなキャラの女になりきっている。
今年の始め。福島県南相馬市在住のユミという女を作ったところ、一人のオッサンが食い付いた。安田さん(仮名、42才)。同じく南相馬市在住だ。よっぽど出会いに飢えているというか、安田さんは1日に万単位でメール代を使ってくれた(1通200円の悪徳業者なので)。しかもデートをせっついてこないため、扱いやすいったらない。こっちは「会いたい」と言われるのが一番困るわけだから。
しかし、メールだけで引っ張るにも限界がある。ついにアポを取らざるを得なくなった。デート日は3月11日である。
当日の昼、安田さんからメールがきた。
〈ユミちゃん、今日2時の約束なんだけど、待ち合わせはどこにしようか?〉
さて、どうしよう…。とりあえず南相馬市の地図を調べてみる。と、海岸沿いの小高地区にホームセンターがあった。
〈小高のダイユーエイトでどう?駐車場もあるし〉
そして午後2時。安田さんから再びメールがきた。
〈到着しました。ユミちゃんもう着いた?〉
〈まだ家なの。お母さんにつかまって…〉
オレがよく使うドタキャンの言い訳である。
〈了解。オレ待ってるよ〉〈ほんとゴメン〉
ふふっ。このまま適当にごまかしてバックれてやろう。と思った矢先、事務所がガタガタ揺れ始めた。うわぁっ、何だこの地震は。 その後のことは説明するまでもないだろう。オレはとっとと家に帰った。 
翌日、南相馬市が壊滅したことをニュースで知ったときは焦ったのなんの。調べてみると、待ち合わせのホームセンターあたりもヒドイ状況だ。以降、安田さんからは一切メールが来なくなった。てことは、やっぱそういうことなの?マジかよ。オレがあんなアポさえ取らなければ、無事だったかもしれないのに。
良心の呵責にさいなまれ、それでも生活のためにサクラバイトを続けるしかなかった
オレに、驚くべき朗報が舞い込んできた。なんと、安田さんからメールが届いたのだ!
〈ユミちゃん、久しぶり。ちょっとバタバタしていて連絡できなかったけど元気?〉
生きてたんだ!
オレが女サクラだったら、何を置いても会いに行ってあげるところだけど、あいにく男じゃどうすることもできない。といってこのままお金を巻き上げるわけにも…。
〈ごめんね、私カレシできたんだ…〉 
こう返信するしかなかった。

※この記事はフィクションであり知的好奇心を満たすためにお読みください。