出会い口説きALLOK

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デート中に女性にあくびをされまくる

新宿御苑で花見をした吉村杏里ちゃんと連絡がとれた。思い切って食事に誘ってみたところ、OKの返事がもらえたのだ。40才目前の、相撲でいえば徳だわらに足がかかった状態だったオレだが、ここでようやく盛り返しに成功したわけだ。今回の対面は、最初の4人での花見、そして2人きりでの花見につづき3度目となる。女性が個人的に2回も会いに来るなんて、その気がなければありえないことだろう(初回は個人的じゃないので除く)。そろそろ何かしらのアクションを待っている状態だとも言える。だから決心した。食事中か、あるいはその後で、「付き合ってくれ」と告白しよう。やや季節外れだが、料理はもつ鍋にした。気取らない雰囲気の店のほうが照れずに告白できると思ったからだ。日曜夕方6時すぎ、待ち合わせにやや遅れてやってきた杏里ちゃんは、露出度低めのファッションだった。花見のときのショートパンツに比べ、なんとさみしいことよ。歩いて店へ向かう。
「お久しぶりですね、赤澤さん」
「あー、何回かメールしてたんやけどね」
「そうでしたっけ? すみません、いろいろ忙しくって…ふぁ〜」
 しゃべりながら彼女が大きなあくびをした。疲れてるんだろうか。飲めばフラフラになって、そのまま…

わりと高級なもつ鍋屋に到着し、向かい合って着席した。メニューを眺めながら杏里ちゃんが、大きな口を開ける。二度目のあくびだ。デート中に対面に座った女性があくびをする姿など、あまり記憶にない。シンプルに考えれば〝退屈〞の現れということになるのだろうが、まだ会って10分ほどで退屈もクソもない。ということはこれ、〝安心〞を意味しているとも取れる。二度目のデートともなると甘えが出るのだろう。本日はいつものように、ただ飲んで食ってサヨウナラするわけにはいかない。会話の中に、我々は大人の男女なんだよってことをほんのり匂わせ、関係を深めなければ。が、ほんのり匂わすような話術などあいにく持っていない。そんなデキる男なら39才で彼女ナシのわけがなかろう。だからストレートに尋ねてみた。
「最近は恋愛とかはどうなん?」
「え、恋愛ですか?」
「そうそう」
「ん〜、ないですね」
恋愛は、ない。まだ独り身のようだ。ま、彼氏がいればこんな誘いになんて乗ってこないだろうし。さてここで、これまでの俺なら
「それじゃ、俺とかどう?」
 なんてセリフをはき
「いやー、ちょっとないですね」
なんて返されてシュンとするのがお決まりのパターンだったわけだが、今日はそんなせっかちな問いかけはしない。なにせ、まだモツ鍋に火を通している途中なのだ。食べる前から意気消沈するなんてゴメンだ。いったん話題を変えよう。ふぁ〜。杏里ちゃんの口から三度目のあくびが飛び出たのは、話題を変えてすぐのことだった。さらに、ヨガ合宿の体験談に耳をかたむけてくれるでもなく、引きつづき四度目のあくびが。なぜこんなに眠いのだ。早くベッドで横になりたいアピールか。杏里、お前はそんなにまでオレを求めているのか!と、(自分に)好意的にとらえようとしたが、普通に考えれば退屈だからこそのあくびだと思われる。だんだんオレも不機嫌になってきたが、退屈されてしまってる以上、話題を変えるしかない。また苦手な恋愛トークにするか。
「連絡くれへんからてっきり彼氏できたのかと思ったわ」
と、杏里ちゃんが神妙な顔になった。
「私、前の彼氏が忘れられないんですよね」
「え、前の彼氏?」
「はい、2年前に別れたんですけど…」
長々と解説がつづいた。要約すると、最愛の彼氏がいたのだが、彼の海外赴任を機に疎遠となり、そのまま別れてしまったそうだ。さて、こんな話を聞いてどうすればいいのだろうか。そんな男のことなどオレが忘れさせてやる! と言えるほどのガッツは持ち合わせていない。むしろ、そんな話をしてる時点で脈はないのだとあきらめてしまうのが、39才独身彼女ナシの思考法というものだ。もし目の前の男と少しでも付き合う気があれば、こんな話など絶対しないはずなのだから。自分にダメ押しするかのように、問いかけてみた。
「もし今、カレが戻ってきてやり直したいって言われたら?」
「そんなの夢のまた夢ですよ」
 この回答に、気持ちがすっかり萎えた。萎えまくった。いったい彼女は、どういうスタンスでオレに会いにきているのだろう。同性の友だちとメシを食うぐらいの気安さとしか思えないじゃないか。異性としては絶対に見られていないぞ、これは。この夜、彼女のあくび回数は7回だった。