出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです。裏モノJAPAN監修の出会いやナンパに特化したブログです。

浅草仲見世通りはナンパしやすい説

週末の夜8時、浅草にやってきた。
 さっそく雷門から仲見世へ。すでにみやげ物屋のシャッターは下りているが、通りはライトアップされていて明るい。観光客はたくさんおり、女子グループなんかも割といる。さてと、一人旅女はいないかな?
 ん? 前方に大きなカバンを抱えた女のコがいた。見た感じツレはいない。
 追いかけて声をかける。
仲見世ってけっこう早く閉まるんですねぇ。ぼく、まだやってると思ってきたんだけど」
「ソーリー。アイム、ノージャパニーズ」
 外人かい。オレ英語ダメなんだよなぁ…。
 その後、2人目も同様に外人だった。浅草って外人観光客多いんだねぇ。
 ほどなくして、仲見世を端まで歩いて浅草寺にたどり着くと、ライトアップされた本殿の前に、単独女がいた。おみくじをサクっとやっているあたり、日本人だと思うけど。
 彼女が参拝を終えて仲見世のほうに引き返してきた。行ってみましょう。
「おねーさん、さっきおみくじ引いてたでしょ?」
「はい」
「ぼくも引いたんですけど、なんと凶。だから誰かにグチりたくなっちゃって」
「そうなんですかぁ」
 興味持ってくれてる感じだ。ツカミは良かったかな?
 彼女がボソリとつぶやいた。
「だけど、私のほうがもっとひどいと。大凶ですよ」
「ほんとに?」
 そんな反応が来るとは思わなかったが、とりあえず隣に並んで歩く。
「仕事とかいろいろ不安になってくるよ」
「仕事って?」
「私、就職活動に来とるんですよ、九州から」
 ほお。方言が混ざってると思ったけど九州なんだ。
「一人で来たんだ?」
「はい」
「で、せっかくきたんで浅草寺を観光みた
いな?」
「そんな感じで来たんですけど」
 大凶は出るわ、仲見世はやってないわ。こりゃあもうこのまま帰る気分じゃないはずだ。雷門まで戻ってきたところで誘ってみる。
「ねえねえ、こうやって会ったのも何かの縁だし、よかったらメシでもどう?」
「…まあ少しだけなら」
 そうこなくっちゃ!
 だがその後、彼女が選んだ店は、駅前の『日高屋』。しかも注文はコーラ一杯だけで、飲み終えると「明日早いんで」と帰っていった。…そりゃあ凶を引いた者同士じゃ語りたくないか。九州娘と別れて仲見世に戻ってきた。時刻は21時だが、観光客はまだけっこういる。
 気を取り直して次のターゲットを探していると、野球帽を逆にかぶった元気そうなコを発見した。小走りに近づいて行く。
「すみませーん。写真撮ってもらえませんか?」
 観光地ナンパの定番小芝居だ。狙い通り、撮ってもらった後は逆に撮ってあげること
に。彼女に向けてカメラを構えた。
「いい笑顔ですね。おねーさんどこから来たの?」
「神戸です」
 パシャリ!
「じゃあもう一枚撮るね。ぼくは東京に住んでるんだけど地元は高知で。今日はまあ仕事で浅草に来てその帰り的な」
 パシャリ! 撮り終わって彼女にカメラを戻しながら、そのまましゃべり続ける。「神戸からはいつ来たの?」
「一昨日だけど」
「もういろいろ回った?」
「渋谷とかテキトーに。レコード屋に行ってきて」
 すんなり会話が回っていく。
「おねーさん、名前は?」
「キョウコだけど、まあミオンで」
「何それ? キャバ嬢の源氏名みたいなの?」
「ちゃうちゃう。私、DJやっててん」
 関西の女DJのミオンねぇ。こりゃあ何となくノリはよさそうじゃん。ならばと切り出してみた。
「ゴハンまだなら、浅草寺の裏に、もつ焼き屋が並んだイイ雰囲気の通りがあるんだけど」
「楽しそうやん」
「でも、そこは観光地値段でちょいと高い
んだわ」
「そうなんや」
「でもぼく、今日ちょっと金持ちなんだよ。一緒に行かない?」
「ぜひお願いしまーす」
 「私の泊まってるホテルで飲みにせーへん」
 仲見世から歩くこと5分、お目当ての通りにやってきた。もつ焼き屋を選び、店の前の路上席に陣取る。
「はいお疲れ様」
「かんぱーい」
 それぞれホッピーを注文して乾杯した後、彼女のDJ話を聞きつつ酒を飲む。
「知り合いがやってるプロジェクトに参加してたんやけど、それがこの夏とりやめになって」
「企画をいざ動かしてみたらけっこう難しくて、立ち消えってのはよくあるよね」
「そうやねん」
「まあ仕事でも人生でもそういうのあるんだよね」
 会話が普通の飲み屋トークになってきたとき、彼女の3杯目のホッピーが空いた。
「いい飲みっぷりだね。どんどん飲んでよ」
「あ、でもお金大丈夫?」
「いいよぜんぜん」
「…でも何か悪いし、それにここって10時半までだしもうそろそろ」
 メニューの隅に書かれた営業時間の一文を指さす彼女。おいおい。時間を気にして
るなんて、そろそろ帰りたがってる?
「私の泊まってるホテルで缶ビールとか飲みにせーへん??」
 彼女はカバンから地図を取り出した。この流れ、どう考えてもヤレる流れじゃないの?
 すぐさま勘定を済ませて、彼女の宿へ。たどり着いたのはゲストハウスのロビーだ
った。
「部屋から取って来たいものがあるんで、ちょっと待ってて」
 ちっ、彼女の個室で飲むんじゃないのか。まああとで乗り込めばいいか。
 まもなく、ミオンが自分の部屋から酒やカップ麺を持って戻ってきた。ん? 帽子
がさっきと変わってるけど。
「昨日ここに泊まってる韓国の人と仲良くなって、プレゼントもらったんやけど、こ
のカップ麺めっちゃ辛いで」
 嬉しそうに帽子とカップ麺を見せてくれる彼女。旅の思い出を作ってるわけか。な
らば今夜はオレがステキな思い出を作ってやろうじゃないか。韓国ヌードルは本当に辛かったが、酒のアテとしては最高だった。スパイスがハンパなく、2人ともビールがよく進む。
「よし、アイフォンで音楽でもかけるべ。DJ頼むわ」
「はーい。かけまーす」
 飲み始めて1時間ほどで、2人ともだいぶ酔っ払ってきた。
「ねえねえ、私ちょっとタバコ吸って来ていいかな。ここのロビーは禁煙なんで」
「そんなん我慢しないで、どうぞ行ってきて」
 とは言え、一人で待っていても面白くないので、彼女と一緒に喫煙場所に向かう。そこには、外人のニーちゃんがいた。
「ハーイ」
 ミオンが英語でペラペラしゃべりかける。へー、英語できるんだ、この子。
 黙って様子を伺っていると、彼女がこっちを向いた。
「彼はイギリスから来ていて、向こうでDJやってるんだって」
「…そうなんだ」
 彼女が引き続きペラペラしゃべり始め、何だか二人で笑っていたりする。この状況
ってどうなのか…。
 その後、ミオンはオレをほったらかしでニーちゃんと盛り上がっていった。一応、
食い込もうとしたが、DJ話なのでまるでついていけない。何だこの展開は。いったんロビーに戻って、ソファに座ると、急激な睡魔が。気付けば、朝になっていた。