出会い口説きALLOK

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しばらく会っていない女の子をラブホテルに連れ込んだ方法

旅先からの絵ハガキは、女心をぐいっと掴むらしい。特に遠い異国から届いたエアメールを受け取ると

││そんなに離れてても、私のことを覚えてくれてるんだ││

てなことを女は思い、14才の少女のように胸をキュンキュンさせるのだそうな。
 今回はこれで行く。めぼしい女性の何人かに、海外からエアメールを送ってねんごろになる作戦だ。といっても海外へ出かける予算はない。どうするか?
 日本にいながらでも、まるで海外にいるかのような手紙は書けるが、外国の消印でなければ一発でバレてしまう。さて……。
 やむをえない。家族を使おう。実はオレの妹がニューヨークに住んでいるのだ。
 オレが東京で、ニューヨーク風の絵ハガキに宛先や文面をすべて書いてしまい、そいつをまとめて封筒に入れて妹に郵送し、向こうで切手を貼ってポストに投函してもらえばいいのである。愛するアニキのためならそれぐらいのことはしてくれるだろう。
 住所がわかっていて、かつ肉体関係を持ちたい女性となると、相手は絞られる。
 検討の結果、エアメールを送るターゲットは以下の5人とすることにした。

① サオリ(32才)
 大学時代のサークルの2コ下で、今もたまに仲間との集まりで顔を会わせる。その席で「昔、仙頭さんのこと好きでしたよー」と言われたことあり。(住所 ↓ 大学時代の仲間に聞いて現住所判明)

② しーちゃん(30才)
 昔よく通ってた焼き鳥屋の常連客。互いの自宅が近かったのでかなり頻繁に飲んでいたが、3年前にオレが引っ越して以降はあまり会ってない。
(住所 ↓ 一人暮らしの自宅を知っている)
③ 川村さん(34才)
 大学時代にケンタッキーのバイトで仲が良かった同僚。現在もたまに連絡する程度の関係が続いている。1ヵ月くらい前に久しぶりにメシの誘いメールが来たが、予定が合わず会えてない。(住所 ↓ 実家暮らしの住所を知っている)
④ 優奈(20才)
 今回の企画のためふらっと入った、歌舞伎町のガールズバーの新人さん。
1杯1千円のドリンクを3杯注文してやると、目を輝かせて喜んでいた。
翌日、「昨日はごちそうさまでした。また会いたいです」のメール有り。
(住所 ↓ 店に送る)

⑤ Maki(年齢不詳)
 企画のために入った、新宿の箱ヘル嬢。普段フーゾクではまぐろに徹するオレだが、あえて奉仕に徹してやった。プレイ後、彼女から名刺をもらったとき、「今度、出張
でNYいくんだ」とさりげなく言ってある。
(住所 ↓ 店に送る)
 女の胸をキュンキュンさせるには、単なる旅行報告ではダメだ。ニューヨークに来てまーす、元気ですかーみたいな手紙をもらったところでゴミ箱直行だろう。
 突然ニューヨークから届く手紙で、女が熱くなる内容。たとえばこんなのはどうだろう。
『いま、仕事でニューヨークに来ています。こちらはすっかりクリスマスムードです。
 今日のお昼、セントラルパークのベンチでたたずんでいたら、目の前を仲良さそうな老夫婦が手をつないで通りすぎてゆきました。幸せってこういうものなんだなとぼんやり考えているうちに、ふと君のことを思い出してしまいました。元気でやってますか?
 こちらでもメールは通じるので連絡もらえると嬉しいです』
 いかがだろう。冬景色の描写から一転してさりげなく好意を伝えているあたり、秀逸な内容だと思うのだが。
 すぐさまamazonで購入したセントラルパークの絵葉書の表面にこの文章を記し、さらにオレの名前だけでは誰かわからない④、⑤番の女性にはプリクラも貼っておくことにした。
 かくして完成した絵ハガキを5枚、ニューヨークの妹に郵送したところ、ヤツから国際電話がかかってきた。
「おにーちゃん、ちらっと絵ハガキ読んだけんど、何これ。妹として恥ずかしゅうなってきたでぇ」
 そんなこと言わずに、しっかり投函してくれよ。
 妹から投函完了の連絡を受けた日から一週間が過ぎた。そろそろターゲットの元に届いているはずだが、どうなんだろう。ガールズバーやヘルスは、ちゃんと本人に渡してくれてるんだろうか。
 気を揉んでいると、ようやく一通のメールが来た。ターゲット③番、元バイト同僚の川村さんだ。

●………仙頭  ○………女
○はがき届きましたよー。ありがと〜。仕事でニューヨークってすごいですね。お土産期待しとります笑。

内容はあっさりだけど、喜んでくれてるじゃん。「お土産期待しとります笑」なんて、会いたい口実じゃん。「もう帰って来てますー」と返事するのも味気ないから、まだニューヨークにいる設定にしよう。
絵ハガキが届いたっぽいね。よかった! こっちはめっちゃ寒いよ。風が痛いくらい!
○風邪ひかないようにー。でもニューヨークに行けるとか羨ましすぎる。どっか観光とかもしたんですか〜?
自由の女神とエンパイアステイトビルは行ったよ。けど一人なんで、何となく寂しいよね。
○一人なんですか。大変そー。気を付けてくださいませ。
 まあメールはこのへんでいいか。ではそろそろ帰国しよう。
●明日のフライトで帰ります。お土産まかせて!
○おー楽しみにしとります。では気をつけて。
 さらに帰国してからももう一芝居打っておく。
●羽田に帰ってきた! 手荷物ロビーで待機中。日本の空気はやっぱり落ち着くね。
○おつかれさまでしたー。今日はゆっくり休んでくださいー。
●今、羽田から電車で帰りです。まあ疲れたけど、一つ仕事をこなしていい気分だね。ねえねえ飲みに行かん? 久しぶりに川村さんと語りたくなっちゃって。金曜の夜とかどうよ? おごるし。
○え、ごちそうになっていいんですかー。ありがたや。金曜なら大丈夫ですよ。土曜は予定があるんで、あんま遅くはなれないけど。
 金曜日の夜7時。待ち合わせの新宿アルタ前に、川村さんの姿が見えた。
 会うのは1年ぶりくらいか。ズボンを履いてるイメージが強い彼女だが、今日は赤いスカートを履いている。おしゃれしてきてくれたのかな。
「久しぶり」
「ははっ。仙頭さん、何で坊主なんですか?」
「これは気分転換で」
「そうなんですかー。で、ニューヨークは何しに行って来たんですか?」
 おっと、いきなり聞いてきたか。
「…いやー、ニューヨークの面白スポットみたいなのに行っていろいろやってくるみたいな感じで」
「へえ、面白そう」
 居酒屋へ入ってカウンター席に並んで座る。彼女がメニューを広げた。
「ニューヨークではどんなものを食べてたんですか? やっぱジャンクって感じするんですけど」
「…そうそう、マックばっか食ってたよ」
「じゃあ、日本的なモノ食べたいでしょ?」
 確かにそれが自然かもな。とりあえず刺身でも頼んで、ウーロンハイで乾杯!
「向こうには何日くらいいたんですか?」
「10日くらいかな」
「けっこう長いですね?」

「そうなんだよ疲れたよ」
「でも、そんな疲た感じれしませんよ」
「川村さんに会えたんで元気になったのかも」
「ほんとですか?」
 おもむろにカバンから包み紙を取り出して手渡す。
「お土産買ってきたよ」
「ほんとに買ってきてくれたんですか! ありがとうございます」
 ネットで買ったチョコだとも知らずに、川村さんは大喜びで食べ始めた。
 話題はいったんニューヨーク話から離れ、川村さんの恋バナに移った。
三十路の独身女。いろいろ考えることは多いようだ。

「カレシはいるの?」
「カレシって人はいないけど、たまに飲みに誘ってくる男の子はいますよー」
 ここ数年、彼女からは同じ答えばかり聞いてる。恋愛ベタなのかもなぁ。
「その男たちとセックスはするの?」
「しませんよー。ていうか私、向こうからガガッて来られると引いちゃうんで」
 たしかに、川村さんはヤラせそうにない気はする。そもそもヤレそうな雰囲気を出してるコなら真っ先にオレがやっている。飲みの勢いだけでヤレるような子ではないだろう。でも、今回はニューヨークから絵ハガキを送ってるんだから脈ありだと思うけど…。
 恋バナが一段落したところで切り出された。
「ねえねえ。あのハガキの、私のこと思い出したとかっていうやつ、あれ何なんですかぁ?」
 核心をついた質問だ。この返答は大事だぞ。
「向こうで人恋しかったのもあるんだけど、川村さんのことが気になっちゃってさ」
「えー、たぶんホームシックになってんだろうなあぁって思いましたよ。日本に戻ってきたら落ち着いたでしょ?」
「いや、ぜんぜん。だからこうやって会っていろいろ喋りたかったんだもん」
 彼女はニヤニヤ笑っている。どうだろう、これが正解だよな。
 3時間ほど飲んで店を出た。かなり飲ませたおかげで、川村さんはすごい上機嫌だ。もうここは一気に攻めるしかない。
 エレベータの中で、手をぎゅっと握ってみる。
「えっ…」
 そのまま抱きつく。
「えっ、えっ、仙頭さん…」
 彼女の体から力が抜けた。そのままキスして舌を入れると、彼女のほうもからませてくる。もらった!
 エレベータが一階に到着するや、彼女の手を引いて歩き出した。もうこの後の流れはわかってるはずだ。
「ねえ、もうちょっと一緒にいようよ」

「もう帰るよ」
 こういう場合でも、女ってのはダダをこねてみせる生き物だってことは十二分に知っている。強引にラブホ方面へと歩みを進める。
冷静にさせないよう、恋愛トークをかましながら。
「あのさ、バイトのころは気づいてなかったんだけどね」
「うん………」
「ずっと最近までも気づかなかったんだけど、ニューヨークでやっとわかったっていうか」
「………」
「あの街が人を素直にさせるっていうか」
「どうしたんですか?」
「おれ、セントラルパークで自分の本当の気持ちに気づいたのかもしれないわ。川村さんのこと好きだって」こんな見事な決め台詞が口から出たそのとき、目の前にラブホが。今思い出しても、まるで吸い寄せられるようだったとしか言えないほどの自然さで、2人はホテルのトビラをくぐっていた。