出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです

人気の高いハッテン場

聖地・新宿2丁目にあるビデオボックスだ。
何でもここ、なかなか人気の高いハッテン場らしいが、客が個室に入った状態でどうハッテンするという
のだろう。店の看板にある「着衣系ビデオボックス」という文字も意味不明すぎて、よけいに恐怖心がこみ上げてくる。
受付でホモDVDを適当に数枚借り、いざ個室へ。店内はまったくの真っ暗闇で、おまけに通路は迷路のようにぐねぐねしているもんだから危なっかしくてしかたがない。…ん、なんか前方に小さな赤い点が見えるぞ。
喫煙スペースのソファで誰かがタバコを吸っているようだ。そのまま通り過ぎようとしたら、いきなり尻をなでられた。ひい!
さらに次の曲がり角では、別の男が壁に背をもたれて突っ立っていた。皮膚が焦げるほどの熱視線でこちらを見つめているのがひしひしと伝わってくる。怖い、怖い。何なんだこのお化け屋敷は!
どうにか個室に到着した。しかし、室内にもまた照明の類が一切なく、何も視界に映らない。手探りでテレビのスイッチをオンにしたところでようやく部屋の様子がぼんやり見えてきたのだが、強烈な違和感を覚えた。
なぜか左右の壁にゴルフボール大の穴があいているのだ。しかもちょうど大人の腰あたりの高さに。これってまさか…。悪い想像を駆けめぐらせているうち、左隣りの個室に誰かが入室した。深呼吸をしながら、左の穴にゆっくりと視線を移してみる。やはり、あった。赤黒く膨張した亀頭が、こちらを向いてぴくんぴくん動いている。え、着衣系ビデオボックスってそういうことなの? 客同士でラッキーホールしちゃうの?
あまりの気色悪さにしばらく見て見ぬふりを決め込んでいたものの、亀頭はまったくあきらめる気配もみせず、上下にぴくぴくとリズミカルに揺れている。はやくおいらを介抱してくれよと言わんばかりの甘え方だ。
このまま無視を続ければ亀頭クンも引っ込んでくれるのかもしれんが、せっかくここまで来て何もしないというのはいかがなものか。手コキくらいやってみようかしら。こんなにおねだりしてるんだし。
無駄にライター根性をひきずりだし、おそるおそる亀頭のつけ根あたりを握ってみる。生暖かい感触。コリコリっとした弾力感。吐きそうだ。そのままひとこすり、ふたこすりするうち、手の先がヌルヌルしてきた。ガマン汁である。この亀頭、おれの手コキがソートー気に入ったと見え、10 回のストロークに一度くらいの割合でジュワ、ジュワと先端に泉を溢れさせてやがるのだ。
それにしても迂闊だった。サービス精神を発揮して手コキをはじめたはいいが、いざ開始すると止めどきがわからなくなるなんて。しかも、相手の顔が見えないせいだろう。恐ろしいことに、どんどんこの状況に慣れていく自分がいるのだ。もう3分以上、シコってるんですけど。
と、そのとき、壁の向こう側がにわかに騒がしくなった。どうやら膝でガタガタと壁を打ちつけているらしい。…やばい!
逃げる間もなく手の中に精液が飛び散った。真っ赤な亀頭が、まるで歌舞伎役者の頭のようにグワングワンと振り乱れ、そのたびに生暖かい液体が断続的にほとばしる。
あわててティッシュで手をぬぐっていると、亀頭がゆっくりと穴の向こうに引っ込み、やがて隣室は完全に人の気配がなくなった。せっかく抜いてやったのに礼のひとつも言わぬとは、ずいぶん身勝手なヤツだ。

最後は新宿にあるクルージングバーなるハッテン場だ。はて、クルージング? 船を模した造りの飲み屋ってことだろうか? ゲイの業界用語ってのは本当に難解だ。目的のバーは、雑居ビルの地下1階にあった。緊張気味に鉄製のドアを開くと、ラブホテルみたいな、店員の顔の見えない受付があった。
「あの、はじめてなんですけど」
「あ、そうですか。当店にはドレスコードがありまして、普段は六尺ふんどしかパンイチ(パンツ一丁)で遊んでもらうことになってるんです」ほう、六尺ふんどしとな。こりゃまた男汁がぷんぷん臭ってきそうなスタイルですな。
店員が続ける。
「ただ今日はゼロ尺デーなんですけど大丈夫ですか?」
「え、ゼロシャク?」
「ふんどしの尺がゼロ、つまり全裸ってことです」
それってもはやドレスコードとは言わないのでは。まあ脱げと言うなら脱ぎますけど。
ロッカーは店内の奥にあるとのことなので、カーテンで仕切られたバースペースへ。飛び込んできたのは、薄暗い照明にぼんやりと照らされたシュールな光景だ。小さなバーカウンターにスタンドテーブルが2つあるだけの狭い空間で、5人の全裸男が談笑している。どっからどう見ても銭湯の脱衣所としか思えない。
しかしおれの存在に気づいた途端、連中はピタリと会話を止め、好奇心むき出しの顔になった。なんともすごい〝圧〞だ。ライオンの檻 に放り込まれたシマウマの気分とでも言うか。
背中にじっとり視線を感じながら、仕切りのない丸見えの脱衣所で服を脱ぐと、先ほどの店員が近寄ってきた。
「今日はゼロ尺デーだけど、せっかくだし、ふんどし着けてみます? もしよかったら僕が締めてあげますよ」
なにがせっかくなのかはよくわからんが、この状況下では尻に布一枚でもあてがっておいた方が100倍は安心だ。ぜひお願いします。
店員の手慣れた作業でふんどしを装着した途端、それまで無言だった男たちが黄色い声をあげた。
「おお、すごく似合ってるよ」
「ケツのラインがエロいねえ」
「ははは、でもどうせすぐ脱がされちゃうんだけどな!」
オネエ言葉で言われるならまだしも、ただの助平ニイチャンのように囃されると、狙われてる感がハンパない。
思ったそばから、さっそくスポーツ刈りのおっさんがにじり寄ってきた。
「なんかオドオドしちゃってカワイイね」
そう言っておれのチンコをこちょこちょくすぐるように触ってくるスポーツ刈り。あまりにも動きが自然すぎてかわすヒマもない。のっけから圧倒されまくりのおれだが、その一方で本当にキケンな場面に遭遇することはないだろうと安堵しかけてもいた。
店員の説明によれば、バースペースの奥にヤリ部屋があるのだが、双方の同意がない限り、連れこまれることはないらしいのだ。先ほどからすでに10回近く、ふんどしの上から軽くチンコをいじられてはいるが、これ以上アグレッシブな行為がないならどうにか我慢もできる。
先ほどからおれの隣にぴったり張り付いている円広志みたいな男が、店員につぶやいた。
「今日はだれもヤリ部屋にいかないんだね。あれやんないの?」
それに答えて店員。
「今日はいいんじゃないですか。お客さんの数も少ないし」
「いや、だからこそ盛りあげるためにさ」
「たしかにそうですね。やっちゃいます?」
なぜか心臓がドキドキしてきた。なんだよ、『あれ』って。何をはじめようってんだ?
ふいに店員がマイクで「では今からハッスルタイムを宣言します。みなさん移動よろしく」と叫ぶや、男たちが遠足にでもいくようにワイワイと動きはじめた。円広志がおれの肩に手を回す。
「じゃ行くか!」
「ど、どこにです?」
「ヤリ部屋だよ。ハッスルタイムになったら10分間だけ全員で入らなくちゃ行けないんだよ。さーて、今日は最後に誰で発射しようっかなぁ。ははは」
広志に連行されたヤリ部屋では、すでにおぞましい光景が繰り広げられていた。男どもが互いのガン勃ちしたチンコを握り合って、恍惚の表情を浮かべているではないか。まさに地獄絵図だ。
自然とその輪に取り込まれたおれは、広志とスポーツ刈りに乳首を吸われた。のみならず背後からもしっかり別の男に抱きつかれ、首すじにはペロペロと不快な舌の感触が走る。
猛省した。神さま仏さま、ゲイの方々よ。やはりこういうところは怖いモノ見たさで足を踏み入れるべき場所ではなかったのですね。もうギブ!