出会い口説きALLOK

デキル男のためのライフスタイルマガジンです

ゲイの出会いの世界は奥深い

ゲイの世界は奥深いらしい。彼らの出会いの場所、いわゆるハッテン場といえば、公園やサウナくらいしか浮かばないが、我々一般ピープルには未知の種類の発展スペースが他にもちょこちょことあるそうな。これほど怖いもの見たさという言葉がピッタリくる場所はないのではないか。アナルバージンを奪われちゃたまったもんじゃないけれど、そこで何が行われているのか知らずに一生を終えるのも惜しい気がする。では、ちょっくら野次馬してきましょうかね。
まず向かったのは、JR上野駅の13番ホームだ。
ここにあるトイレは、以前からゲイのおっさんたちの社交場となっており、気が合えばそのまま個室で抜いたり抜かれたりをしているんだとか。
目当てのトイレに到着して軽い衝撃を受けた。想像していたいかにもな光景とずいぶん違うのだ。トイレ内は清潔で広くて、おまけに人の出入りも激しい。こんな目立つ場所でチンコをしゃぶり合っとるの? バレバレじゃね?
トイレ内の壁には迷惑行為(ホモ行為)を禁じる張り紙が何枚も貼り付けてある。つまりそれは迷惑行為が日常茶飯に行われている証左であるが、駅員や警官が見回りをして、ゲイのおっさんどもを追い払った可能性も考えられる。
なんてことを思いつつ、ションベンを済ませて振り返った瞬間、悲鳴を上げそうになった。真後ろに見知らぬ初老のハゲオヤジが立っていたのだ。うお、何だよ!
恐怖で固まっていると、やがてオヤジが恐縮しながら口を開いた。
「あの、そうだよね? さっきから見てたんだけど、そっちの人でしょ?」
まだ何も言ってないのに、いきなりゲイ認定されるとは。おれってそんなにそっちの人っぽいのかしら。とにかく、ここは話を合わせておくか。
「ええ、まあ」
「よかった。じゃあ駅を出てカラオケに行かない? ここでやると通報されちゃうから」
どうやら見回りが強化されて以降、トイレは相手を探すだけの場となり、プレイは別のところでやる流れになっているらしい。
にしてもカラオケかぁ。密室だと逃げ場がないしちょっと怖いな。それにこの人イカツそうだし。
「うーん、ちょっと時間ないんで止めときますわ」
オヤジは残念そうに立ち去ったが、またすぐに新手が現れた。洗面所でボーッとしていたところ、隣で手を洗っていた男が、突然、話しかけてきたのだ。
「誰か待ってるの?」
今度もまた初老のオヤジで、在りし日の三船敏郎を彷彿とさせる野性的な風貌をしている。
「いえ、そういうわけじゃ…」
「おじさんとカラオケ行かない?すぐ近くだし、料金もこっちで出すから」
またカラオケか。きっとここでの定番なんだな。
「きみ、ブッコミと受け、どっち?僕は両方イケるから任せるよ」
三船さんの遠慮ない大声に、そばを通りかかったサラリーマンがギョッとしている。めっちゃ恥ずかしい。
「ねえ、行こうよカラオケ」
最初のオヤジはちょっと見た目がアレなので断ったが、三船さんとなら行ってもいい気がしてきた。むろん、あくまでついて行くだけでエロ行為はゴメンだが。
「うーん、じゃあ30分くらいなら」
三船さんの顔がほころぶ。
「あ、そう。じゃすぐ行こうか」
ところが、トイレを出て歩きはじめた矢先、三船さんがアッと声を出して立ち止まった。彼が視線を向けているのは、今すれ違ったばかりの若い大学生風の男だ。
三船さんが申し訳なさそうに頭を下げる。
「ごめん、今のコ、僕のお気に入りでね。ここで見かけたの半年ぶりなんだよ。ごめんね」
おいおい、今さらあっちに行くってのか。おれよりもうんと若いあの男に。うーん、何だかちょっと複雑だ…。